義務はない

義務はない

こんにちは!
幸せ実践塾塾長の赤木あつしです。

「神との対話」の一部を引用しながら
内容を解説するシリーズ。

今回は第8章の10回目になります。

前回、「自分に正直になること」が重要だ、
と神は言いました。

他人の意向を気にするのではなく、
自分を中心に考えなさいと。

そこで著者のニール氏は、
では人間関係のなかで、
私たちはどんな約束を守る必要があり、
また、どんな義務があるのかと尋ねます。

それに対して神はこう答えます。

「指針はないし、
どの協定も結んだ瞬間にゼロ、無効になる。
あなたには義務はない、それが答えだ。
人間関係においても、人生においても、
義務はない。」
(p.181)

これは、非常に衝撃的な言葉です。

義務のない世界が、考えられるでしょうか?

さらに続けて、こうダメ押しします。

「義務はない。
制約も制限もないし、指針もルールもない。
あなたは
どんな環境や状況にもしばられないし、
どんな規範や法律にも拘束されない。
また、どんな違反をしても罰せられないし、
違反する可能性もない。
神の目には「違反」などということはない。」
(p.182)

罰せられないというのは、もちろんこれは、
「神の法」という意味でしょう。

現実的に法律を犯せば、罰せられますから。

宗教上の観点から、そう言えるのでしょう。

しかし、
それで本当に上手くいくのでしょうか?

「うまくいかないはずがない。
あなたが
自分自身を創造するという仕事に励むなら。
いっぽう、
他人の期待に応えるのが努めだと思うなら、
ルールも指針もないために
むずかしくなるかもしれない。」
(p.182)

つまり、
本来の人生の目的に沿って生きるなら、
上手くいくと言うのです。

他人の意向に応えようとして生きるなら、
それは必ずうまく行かなくなるのですね。

これまでに書かれていたことからすれば、
これは当然の帰結かもしれません。

なぜなら、私たちは神そのものですから、
それを制限するものなどありません。

私たちは完全な自由であるはずです。

完全な自由の中で、私たちは自分で選択し、
それを創造して体験しています。

そこで神は、再びこう言います。

「他との関係で、
あなたには何の義務もない。
ただ機会があるだけだ。」
(p.185)

つまり、
義務ではなく、機会だと言うのです。

「結婚は神聖だとされている。
だが、神聖な義務だからではなく、
比類ないチャンスだからだ。
他との関係で、
決して義務感から行動してはいけない。
他との関係はほんとうの自分を決定し、
ほんとうの自分になるための
栄えあるチャンスを与えてくれる。
何をするにしても、
その意識を出発点にしなさい。」
(p.185)

考えてみれば、私たちはつい、
義務感から行動しています。

朝早く起きるのも、
「会社へ行かなければならない」から。

浮気をしないのも、奥さんの機嫌を取るのも、
「結婚した者の義務」だから。

そういう意識は、
自分が自分らしく生きないことの
選択に他なりません。

本当は浮気をしてみたいのに、
「結婚したんだから仕方ない」と諦めます。

しかし、
そのことによって恨みが生じます。

「オレは我慢しているんだ。義務だから。
妻のために我慢しているんだー!」

その恨みは、いつかは爆発します。

「少しはオレのことを考えてくれよ。
毎日朝から晩まで仕事をしているんだぜ。
みんな家族のためじゃないか。
それなのに、オレのことを軽視するのか?
だったらいいよ、オレもやりたいことを
やるからさ。」

そう言って、浮気に走るのです。

「妻がオレに優しくないのが悪いんだよ。」

そう言って、パートナーのせいにします。

なぜ、浮気をしたいからという理由だけで、
浮気をしなかったのでしょう?

浮気をしたら妻が怒るから?

別れられたら困るから?

そこで神はこう言います。

「あなたは、ひとつの関係を続けることが
成功だと思っているようだ。人間関係が
長続きすれば、うまくいったのだと
勘違いしないようにしなさい。
地上でのあなたの務めは、
どれほど長く人間関係を維持できるかを
試すことではなく、
ほんとうの自分とは何かを決定し、
ほんとうの自分を経験することであるのを
忘れていはいけない。」
(p.186)

人間関係の目的は、
長続きさせることではなく、
本当の自分を経験することです。

浮気をしたかったのなら、
その思いだけで浮気をすればいいのです。

それによって妻が怒って別れるのなら、
妻の自由にさせてあげればいいのです。

自分が自由であるように、
相手もまた自由なのですから。

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赤木篤 (あかき・あつし)


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