宇宙の車輪は回り続ける

宇宙の車輪は回り続ける

こんにちは!
幸せ実践塾塾長の赤木あつしです。

「神との対話3」の一部を引用しながら
内容を解説するシリーズ。

今回は第5章の3回目になります。

前回、私たちはいつか
「ひとつであるもの」との一体化により、
ニルヴァーナに到達するとありました。

しかし私たちは、
いつまでもそこに留まったりはしません。

またそこから分離して、
地上での生活を望み、その通りになります。

私たちが自分で選んだことが
現実になるのです。

「至高の無、
あるいは「すべてと一体になった」状態に
とどまろうとすると、
そこに存在することが不可能になる。
前にも説明したとおり、
あることが存在するのは、
そうでないことが存在するからだ。
だから、
「ひとつであるもの」の全的な至福に
劣るものを創造しなければならない、
創造しつづけなければならないのだよ。」
(p.132)

つまり、宇宙の車輪を回り続けることは、
創造を続けることなのですね。

これはある意味で、
気が重いことかもしれません。

もともと仏教の元になった輪廻転生思想は、
輪廻から解脱することが目的でした。

輪廻していることそのものが苦であるから、
その輪廻から抜け出し、
永遠の涅槃に至ろうとしたのです。

しかし、この「神との対話」では、
輪廻はいつまでも続くと言います。

どこにも行き着けないのです。

「そうだ。それが偉大な真実だ。
どこにも行き着けないし、
何もすることはないし、
いまのあなた以外に、
あるべき「存在」はない。
じつは、旅などないのだよ。
あなたがなろうとしているのは、
いまのあなただ。
あなたが行き着こうとしているのは、
いまのあなただ。」
(p.134)

マスターは、
このことを理解していると言います。

だからあがくのをやめ、
何かになろうとすることを捨てます。

そして他の人々にも、
あがくのをやめるための手伝いをします。

「だが、
このプロセス--宇宙の車輪--は、
決して気の重い回し車ではない。
神の、
そしてすべての生命の至高の荘厳さを、
栄光のなかで再確認しつづけることだ。」
(p.134)

一見すると、
退屈な回し車のように見えてしまいますが、
そうではないと神は言います。

どうしてそうなのでしょう?

そこで神は、
こんな例え話をします。

「それでは、明日から魅力を感じたり、
愛したりした相手なら
誰とでもセックスができる、と言ったら、
どう思う?
そうなったら幸福だと思うかね?」
(p.134)

もちろん相手も、
同じようにこちらのことを気に入ってくれ、
同意するようになると言います。

ニール氏は、
「もちろん最高ですよ!」と答えます。

「ただし、ひとつ条件がある。
一回ずつ終わらせなければならない。
切れめなく次つぎに、
というわけにはいかないのだよ。
そこで、この種の肉体的な結合の
エクスタシーを経験するためには、
たとえ一時的にせよ、
誰かと性的に結ばれていないという状態も
経験しなければいけないわけだ。」
(p.135)

この例え話で、ニール氏は理解します。

たしかにそう説明されると、
ずっとエクスタシーが続くことが良いのか、
余韻に浸るときや、それを感じない時間が
間にある方が良いのか、
わかるのではないでしょうか。

「エクスタシーといえども、
エクスタシーがないときがなければ、
存在できない。
霊的なエクスタシーだって、
肉体的なエクスタシーと同じなんだよ。
生命の循環には、
気が重くなることは何もない。
喜びがあるだけだ。」
(p.135)

しかし、マスターと私たちとの違いは、
常に喜びを感じていることだと言います。

宇宙の車輪のどこにいても、
喜びの状態でいられる。

それがマスターなのです。

「そこでは、
エクスタシーを経験し終わっても、
つねに喜ばしい状態でいる。
喜びのために、エクスタシーを必要としない。
エクスタシーが存在すると知っているだけで、
喜びのなかにいられる。」
(p.135)

これは先ほどの例え話で言えば、
セックスのエクスタシーを知っていて、
いつでもそれが体験できるとわかっていれば、
そうでなくても喜んでいられる
ということではないかと思います。

たとえば、愛するパートナーがいて、
愛する家族がいる人が、
その関係に安心していられるなら、
喜んで外に出られるようなものです。

いつでもそこへ帰れるし、
その喜びが得られるとわかっている。

だから、どんなところにいても、
その喜びの中にいられます。

このことは、
安岡正篤(やすおかまさひろ)氏の
次の言葉と符合します。

「喜神を含む」

これは、
「どんなに苦しいことに逢っても
心のどこか奥の方に喜びをもつ」
という意味です。

詳細は、ブログをご覧ください。

「安岡正篤 人生を変える言葉」
http://4awasejsn.seesaa.net/article/389855609.html

私たちが目指すのは、
輪廻の輪から解脱することではなく、
輪のどこにいたとしても、
このプロセスを楽しむことです。

今あるそのままが天国であり、
喜びの場だと気づくことで、
私たちはいつも幸せでいられるのです。

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