理性を止めなさい

理性を止めなさい

こんにちは!
幸せ実践塾塾長の赤木あつしです。

「神との友情・上下」の一部を引用しながら
内容を解説するシリーズ。

今回は第9章の2回目です。

この章では、最初は関係や創造など、
これまでの復習的な話題が続きますが、
途中から、神と友情を結ぶための
「七つのステップ」の4番目、
「神を抱きしめること」について
書かれています。

前回は、「関係」を復習する意味で、
「白のたとえ話」をしました。

自分以外に何もなければ、
自分自身もないのと同じこと。

だからこそ、
自分以外の何かが存在することが
祝福になるという話でした。

今回はその続きです。

もし、自分以外の何も存在しなくなると、
理性は働きを止めることになります。

考えるためのデータがないからです。

理性の働きが止まれば、創造しなくなります。

思考は創造だからですね。

すると、私たちはどうなるのでしょう?

神はこう言います。

「あなたは理性の創造物を結論と呼ぶが、
何の結論も出てこなければ、
あなたはそこから離れる。
「理性を失う」。
だが、理性を失うことは
必ずしも悪いことではない。
大きな洞察とは、
つねにそういうものだから。」
(上 p.224)

理性を失うと大きな洞察が生まれる
と神は言います。

理性が働かない状態は、
ある意味で気違いのようなものですが、
神はそうすることを勧めるのです。

「考えるときよりも、
問題と一緒に「在る」とき、
偉大な洞察が生まれる。
思考は創造のプロセスだが、
存在というのは「気づきの状態」だからだ。」
(上 p.224)

理性を失い、思考を止めることによって、
気付き(洞察)が得られると言うのです。

たしかに、
直観(インスピレーション)というのは、
そういうものだと思います。

私もかつてプログラマーだった時、
何度もそういう経験をしました。

一所懸命に考えていた時ではなく、
それを手放してボーッとしていた時に
アイデアが降ってきましたから。

ただし、気が狂うほど理性を止めておけ
ということではなさそうです。

一瞬でも、理性を失うことによって、
現実を創造しなくなる。

その休止期間を持つことが重要なのです。

そこで神は、創造について語り始めます。

思考は創造につながりますから、
考えている時は創造しているのです。

「だから、
問題について考えているときは、
解決を創造しようとしている。」
(上 p.225)

私たちはたいていこうやって、
問題方法を考えて問題解決しようとします。

いわゆる「HOW TO」ですね。

どうやったら問題が解決できるかを
懸命に考えることによって、
問題解決することが私たちの習性なのです。

しかし神は、
もっと良い方法があると言います。

「解決を創造することもできるが、
すでに創造されている解決に、
ただ気づくこともできる。」
(上 p.226)

「思考というのは最も遅い創造方法なのだ。」
(上 p.226)

思考によって解決を創造するより、
すでに創造されている解決に気づくという
もっと速い方法があるのです。

そして、それもまた創造だ
と神は言うのですね。

「理性が創造するためにはデータが必要だ。
だが、存在するにはデータはいらない。
なぜなら、データとは幻想だからだ。
存在するものではなく、
あなたがつくりあげるものだからだ。
幻想ではなく、
存在するものから創造するよう努めなさい。
理性の状態からではなく、
存在の状態から創造しなさい。」
(上 p.226)

「だが、
考えれば謎が解けると想像していたのでは、
だめだ。
それではいけない!
天才であるためには、
理性から離れなければならないのだよ!
天才とは答えを創造する者ではなく、
すでにある答えを発見する者だ。」
(上 p.227)

前回の話題にあったように、
理性が何かを創造するには
自分以外の何かデータを必要とします。

しかし、自分以外の何かとは、
創造された幻想なのです。

だから、遅くなるのですね。

そうではなく神は、
純粋な存在に移行せよと言います。

それが天才なのだと。

天才は、すでに創造されている答えを
発見するだけなのです。

さらに神は、発見ですらないと言います。

「じつは発見でもない。回復だ!
天才は何かを発見するのではなく、
単に失われたものを回復するのだ。」
(上 p.227)

失われたものとは、
忘れているもののことです。

つまり、
忘れていたことを単に思い出すのです。

「ひとつ、
あなたがたのほとんどが忘れているのは、
「いま」という永遠の瞬間に
すべてが存在するということだ。
すべての解決策、すべての答え、
すべての経験、すべての理解。
じつは、あなたが
創造しなければならないものは何もない。
必要なのは、あなたが望むすべて、
求めるすべては
すでに創造されているのに気づくこと、
それだけだ。」
(上 p.227)

時という概念を取り払えば、
存在するのは永遠の「今」です。

したがって、
「未来」に何かを創造するなら、
その「未来」とは「今」のことですから、
すでに創造されていると言えるのです。

このことを忘れている
と神は言います。

それはそうでしょう。

私たちは、神であることを忘れることで、
すべてを体験できるようになって、
この世に生まれているのですから。

しかし、
私たちはいずれ神であることを思い出し、
神に戻っていく存在です。

ですから神は、
そのことを思い出させるために
多くのメッセンジャーやマスターを
この世に送られているのです。

たとえば聖書には、こうあります。

「あなたがたの父なる神は、
求めない先から、あなたがたに必要なものは
ご存じなのである。」
(マタイによる福音書(口語訳) 6章8節)

私たちが求める前に、
それはすでに与えられています。

ただそこに気づけば良いのです。

「気づいているというのは、ある状態だ。
だから、
何かについて困ったり、迷ったりしたら、
そのことで頭を悩ませてはいけない。
問題があるとき、
それに心をわずらわせてはいけない。
否定的なもの、否定的な力、
否定的な感情にとりまかれていたら、
そのことを理性で考えてはいけない。」
(上 p.228)

「だから、「在る」状態に移りなさい。」
(上 p.228)

問題が起こっても、
その解決方法を考えないこと、
不安に心を奪われないこと、
問題を問題とすら考えないことです。

そして、ただ在るだけでいいのだと。

そうは言われても、
「在る」とはいったいどういう意味なのか、
ちょっとわかりにくかと思います。

その説明はこの後にありますが、
長くなったので次回に続きます。

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