働かざる者食うべからずなのか?

働かざる者食うべからずなのか?

こんにちは!
幸せ実践塾塾長の赤木あつしです。

「神との対話2」の一部を引用しながら
内容を解説するシリーズ。

今回は第12章の5回目になります。

前回は、善や公正さや愛は
政府が強制するものではなく、
心と理性と魂の問題だという話でした。

より多くの法や規則で縛るのではなく、
意識の面で成長することが重要なのだと。

今回はその続きです。

まず、意識の面で成長するというのは、
十戒を守ることではないと
改めて指摘します。

神は何も求めないし、
何も必要としないのですから。

※「十戒」についての話は、
2017年8月8日のメルマガ「十戒はない」を
参考にしてください。

「わたしは何も提案しない。
ただ、どうすればうまくいくかを
話しているだけだ。
客観的にそうなるということだ。」
(p.216)

神は、何かを守れと命じたりはしません。

しかし、無政府状態を
推奨しているわけでもありません。

それは今のレベルの私たちには、
上手くいく方法ではないからです。

「ほんとうの問題は、
なぜ、政府はこれほど多くの規則を
国民に押しつけるのか、
ということではなく、
なぜ、そうしなければならないか、
ということだよ。
答えは、あなたがたの分裂した意識にある。」
(p.217)

政府が規則を増やすのは、
そうしないと上手く行かないと感じられる
何かがあるからです。

その何かとは、
私たちの中の「分裂した意識」だと
神は指摘しています。

「地球上の誰もが
基本的なニーズを満たしていれば--
大衆が人間らしい暮らしをし、
生きるための闘いをせずにすめば--
人類がもっと高貴な目標を追求する道が
開けるのではないかな?」
(p.218)

どうして富の再配分を
強制しなければならなくなるのか?

それは、
すべての人の「基本的なニーズを満たす」
ということができていないからです。

それさえできていれば、
それぞれが安心して
「高貴な目標を追求」できるようになります。

では、
共産主義の考え方が良いのでしょうか?

「だが、冷酷に強制されると、
高貴さが失われる。
そこが、共産主義のむずかしいところだ。」
(p.218)

能力に応じて働き、必要に応じて得る。

その理想は素晴らしいものですが、
強制されると高貴さがなくなると言います。

「変える必要があるのは、
基本的な人間性だ。」
(p.218)

共産主義の高貴な考え方は、
強制されるべきものではありません。

自発的に達成されるべきものだと
神は言います。

しかしそのためには、
基本的な人間性を変える必要がある。

その基本的な人間性が、
すべての人の「基本的なニーズを満たす」
という考え方なのです。

「誰かが死にかけているとき、
ほんとうに「恵まれて」いる人間など、
誰もいない。
社会の進歩の度合いは、
最も貧しいひとたちを
どう扱っているかではかられる。
前にも言ったように、
ひとを助けることと傷つけることとの間で
バランスをとる方法を
見いださなければならない。
それが課題なのだ。」
(p.219)

世界には、餓死する大勢の人がいます。

日本でも、
ホームレスになる人が大勢います。

そういう人たちに対して、
自業自得だと言って援助をしないのは、
「基本的な人間性」が狂っているのです。

しかし、だからと言って、
何でも支援して助ければ良い
というわけではありません。

彼らを依存させないような
支援の方法が必要なのです。

そこで神は、その指針を示します。

「どちらか疑わしいときには、
間違ってもいいから同情心、
憐れみの側に立ちなさい。
助けているか、
傷つけているかを判断するためには、
こういうことを考えればいい。
あなたが助けた結果、
相手は拡大するだろうか、
縮小するだろうか?」
(p.219)

迷うなら、同情する側に立てと言います。

そして判断基準は、相手が大きくなるか、
それとも小さくなるかを考えてみることだと。

たしかに何でもかんでも与えていたら、
相手は働く意欲をなくすとも言えます。

しかし、この考え方に対しても神は、
次のように注意を換気します。

「だが、
最も単純に人間らしく暮らすために、
どうして働かなくてはならないのか?
誰もが人間らしい暮らしが
できるはずではないか?
どうして「自分で働く」ことと、
人間の尊厳とが関係するのか?
基本的な人間の尊厳とは、生まれたときから
もっている権利ではないのか?」
(p.220)

ただ人間らしく生きるために、
働く必要はないと神は言っています。

より高い目標を掲げるなら、
働いてそれを手にすればいいのです。

しかし、ただ人間らしく生きるだけなら、
働かなくても良いはずだという指摘です。

「課題とは、
万人を平等にすることではなくて、
すべてのひとに最低限の
人間らしい暮らしを保証すること、
そのうえで、それ以上の、
何を望むかをそれぞれが選ぶという
チャンスを与えることだ。」
(p.220)

人間の尊厳を持って生きることは、
最低限保証されることだと神は言います。

それ以上のことは、
公平にチャンスが与えられていれば、
後はその人次第なのだと。

日本国憲法の第25条でも、国民に
最低限の文化的生活を保証しています。

つまり最低限の生活保障は、
国民の権利としてあるのです。

少なくとも憲法上は。

しかし、実態はどうでしょうか?

生活保護が受給できなくて、
困っている人が大勢います。

それは、憲法の精神が
法律に生かされていないからです。

このことについては、こちらの本を
参考にしていただければと思います。

「健康で文化的な最低限度の生活」
http://4awasejsn.seesaa.net/article/430688467.html

「すぐそばにある「貧困」」
http://4awasejsn.seesaa.net/article/430936943.html

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