分離から統合への循環

分離から統合への循環

こんにちは!
幸せ実践塾塾長の赤木あつしです。

「明日の神」の一部を
引用しながら内容を解説するシリーズ。

今回は第6章の2回目です。

前回は、神は生命であると同時に、
変化でもあるという話でした。

そして、変化のスピードの違いは、
認識のレベルの違いなのだと。

自己認識を意識するレベルになると、
分離現象が生まれ、
それが統合から分離への転換点となった
ということでした。

今回は、その続きになります。

「自己発見の最初の転換点で、
エネルギー単位は
自己をシステムそのものではなく、
その一部として認識するようになる。
システムの一部である
というアイデンティティはやがて、
自分はシステムとはべつものだ
という考えに発展する。」
(p.100 – 101)

このようにして、
分離現象が生まれるのですね。

「エネルギー単位が自分を認識すると、
自分がその一部である
もっと大きなシステムについての
認識を失う。」
(p.101)

単に大きなシステムとは別だ
と考えるだけでなく、
その大きなシステムの認識が
なくなってしまうのです。

そうなれば自分は、
完全に独立した1個の存在である
という認識になりますね。

「あなたはは
「あなた」がしゃべっていると考えているが、
実際には、話しているのは「わたし」だ。」
(p.102)

「しかしあなたを通じて起っているから、
あなたはそれが自分に属すると思う。
あなたは「あなたのもの」だと思うが、
しかしほんとうは「わたしたち」のものだ。」
(p.102)

この部分には非常に驚きました。

なぜなら、私がまだ子どもだった頃、
こういうことを考えていたからです。

最初、神が常に私のことを見ていて、
何もかもわかっているのだとしたら、
今、私が考えていることもわかるだろう
と考えました。

私が考える前にそれがわかるとすれば、
ひょっとしたら私がこう考えるように
神が仕向けているのかもしれない。

でもそれでは、
そんな神のことを考えていることさえも、
神が仕向けているということ?

そうだとすれば、
私が考えているのではなく神が考えていて、
神が私にしゃべられせていることになる。

こんな、答えの出ないようなことを、
1人で考えてしまう子どもだったのです。

その時考えたことが、
この本にはその通りだとあるのですから、
驚かざるを得ません。

本当は大きなシステムが考え、
話しているにも関わらず、
その認識を失い、
自分は大きなシステムとは別の存在だ
と考えれば、
自分が考え、話していると思うでしょう。

その思いが、幻想を創り出すのです。

「だが、あなたのようなエネルギー単位が
自分をシステムの一部ではないと考えたら、
システムの一部ではなく
システムの産物だと考えたら、
その「生命体」は幻想を生み出す。
それが人間の「10の幻想」のひとつだ。
分裂という幻想だよ。」
(p.102)

10の幻想のことは、
前に「神とひとつになること」の中で
詳しく説明しています。

「3.分裂という幻想」
http://kamitai.kekkon-4awase.com/2018/12/11/post-740/

ここでは、
分裂という幻想が私たちに
大きな影響を与えたと言っています。

ここで神は、量子物理学の話をします。

「「観察されているもので、
観察者の影響を受けないものはない」、
これが量子物理学の第一法則ですね。」
(p.103)

ニール氏の説明を受けて神は、
エネルギーが他のエネルギーに対して
影響を与えるという話をします。

「だが、地球上の多くの生命体は--
というか、実際にはそのほとんどは--
自分の影響を
事前に正確に把握することができない。
だから予測不可能性がシステムの一部になる。
それが創造と呼ばれるものだ。
それは創造であり創造者で、
この二つは同じことだよ。」
(p.104)

しかし、岩と呼ぶエネルギー単位は、
プロセスが非常に長いため、
すべては予測できます。

しかしそこに人間が現れると、
岩の観点では見えないものをそこに見て、
岩からすれば予測できないことをします。

磨き上げ、
ピカピカの宝石に変えてしまうのです。

自然界においても、
非常に長い時間をかければ
同様の変化は起こるでしょう。

しかし人間は、
それよりはるかに短い時間で
岩に対して予測不可能な変化を与えます。

これが意識的な創造だと神は説明するのです。

「すべての生命は創造的であり、
より進化した生命の要素は
意識的に創造することができる。」
(p.105)

「「生命体」が進化すればするほど
意識的に創造するようになることも
わかっただろう。」
(p.105)

こうして高次の生命体は、さらに進化して
より意識的な創造を
するようになっていきます。

その結果、また違う変化が起こる
と神は言います。

自己認識が高まると、
これまでとは違うレベルの意識に
アクセスし始めるからです。

「すると
分離という現象とは逆のことが起こる--
第二の転換点だ。
個々の意識が消えてすべてのなかに溶けこむ。
その体験を東洋の神秘家たちは
至福あるいは涅槃(ニルヴァーナ)と呼んだ。」
(p.105)

エネルギーの低い振動状態から始まり、
可能な限り最高の振動状態に至る。

その最高の振動状態が天国であり、
涅槃なのだと神は言います。

この循環が、生命の循環なのです。

「生命は三つの基本原則によって動いていく。
機能性、適応性、持続可能性だ。」
(p.106)

「生命はつねに自らを持続させる。
生命は永遠だ。
生命のすべては生命を支える。」
(p.106)

3つの基本原則については、
前の「新しき啓示」で詳しく説明しています。

「生命/人生の基本的な原理」
http://kamitai.kekkon-4awase.com/2019/04/11/post-896/

この3つの基本原則によって、
生命は永続するのです。

それでは、
地球上で心配することは何もない
ということにならないでしょうか?

神は以下のように注意を与えます。

「だが、
生命の三つの基本原則の二番めに
注意しなくてはいけない。
生命は永遠に適応しつづける。
つまり自らを確実に持続させるために、
自らを変化させ、
自らを表現するかたちを変化させる。」
(p.106)

「地球が生き地獄になるという意味だよ。」
(p.106)

私たちが
大きなシステムを機能的に脅かすなら、
大きなシステムは
小さなシステムである私たちを
変化させるでしょう。

私たちは別々の存在ではなく、
ひとつのものなのですから。

だからこそ、そうなる前に
第2の転換点を通過して
一体であるという信念を獲得する必要がある。

私たちがこの本に出合ったのは、
そういう意味があるのです。

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赤木篤 (あかき・あつし)


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