神とは生命というプロセスである

神とは生命というプロセスである

こんにちは!
幸せ実践塾塾長の赤木あつしです。

「明日の神」の一部を
引用しながら内容を解説するシリーズ。

今回は第5章の1回目です。

以前に神は、「生命」と「神」は
言い換え可能だと言いました。

同義語だということでしたね。

そこで「明日の神」は、
神を信じることを求めていない
と言ったのですが、
それは、ただ生命を信じればいい
ということなのでしょうか?

このニール氏の疑問に対して、
神は次のように答えます。

「どんな言い方をしようと、
生命を信じるなら神を信じているのだよ。」
(p.82)

無神論者であろうと何だろうと、
「生命」を信じていればいい
というわけですね。

まあ「生命」を信じない人は
いませんからね。

それを信じないということは、
自分が生きていることさえ信じない
ということになってしまいます。

すると、
生きていないのに信じないことができる、
という矛盾が生じます。

神は、どうでもいいことではあるが、
理解することは良いことだと言います。

「なぜなら、
それぞれがそれぞれのやり方で
それぞれの神を信じているために
起こる紛争が消えるから。」
(p.82)

日本人にとっては
あまり馴染みがないことなのですが、
同じ神を信じるユダヤ教、キリスト教、
イスラム教では殺し合いをやっています。

それ以外にも、
自分たちの神を信じないことを理由に、
他の神を信じる人を殺したりもしています。

神は、今のままではこの問題でみんなが
合意に達することはできないと言います。

「だから、神にはほかの名前がある、
誰もがうなずけるはずの名前がある、
とわたしは言っている。
その言葉が「神」という言葉と入れ替われば、
すべてが突然シンプルで明白になる。」
(p.82)

アラーでもエホヴァでもゴッドでもいいけど、
みんな「生命」と同じですよね、
っていうことです。

「ひとことで言えば、
「神である何か」とは「生命」だよ。」
(p.83)

「生命は存在する。
生命は存在そのものだ。
かたちも形式もジェンダーもない。
色も香りも大きさもない。
どちらのジェンダーでもあり、
どちらのジェンダーでもない。」
(p.83)

「それは全部であり、
万物のひとつひとつであり、
何ものでもないが、そこからすべてが生じる。
生命が生み出すもので、
生命でないものはない。
あなたのまわりの
あらゆるところに見られるものは
生命の表れだ。
生命こそ万物だ。
生命は万物であり、万物のなかにあり、
万物を流れている。
あなたは生命の表れだ。
生命とはあなたであり、
あなたとして現れている。
万物は生命の表れだ。
生命の表れではない生き物はいっさいいない。
あなたがたのなかで
最悪だとみなされているものですら、
生命の表れなのだ。」
(p.83)

神は、この言葉には矛盾がなく、
真剣に反対する者はほとんどいないだろう
と言います。

しかし、この言葉にある「生命」を
「神」に置き換えると、
とたんに違和感を感じる人が出てきます。

「それは、あなたがたの一部が、
神は生命ではないと思っているからだ。
神は生命の外側にあって、
生命を創造しているが、
しかし生命ではないと思っているからだよ。」
(p.85)

たしかに、そうかもしれません。

神が人間を始めとする生命を創った。

それらは被造物であり、
創造主である神は被造物ではない。

そう考えているから、
違和感を感じるのでしょう。

神は、ここが重要なポイントだとして、
次のように説明します。

「「生命」という言葉と
「神」という言葉は入れ替え可能だ。
それが理解できたとき、
あなたがたは「新しい霊性
(スピリチュアリティ)」の基本を理解し、
「明日の神」を
ひとことで定義する言葉を発見し、
地球上の集団的な体験を
一変させる「新しい霊性」を生きるための
内なる誘導システムが
ほとんど自動的にできあがる。」
(p.85)

これはつまり、
「明日の神」と「昨日の神」の違いの4番目、
神は存在のすべてであり、
神から離れた存在は何もない
ということかと思います。

それが理解できた時、
生命と神は入れ替え可能になるのです。

そしてそれがわかることは、
新しい霊性を理解することになります。

そのことは、新しい霊性を生きるための
内なる誘導システムを構築することになる。

そう神は言うのです。

ここでニール氏は、
神を信じる必要はないという神は
受け入れがたいと言います。

それに対して神は、次のように質問します。

「生命は、
あなたが生命を信じるかどうかを
気にかけると思うかね?」
(p.85)

おそらく誰も、
気にかけないと思うでしょう。

人間がどう思うかに関係なく、
生命は存在するのですから。

「生命はあなたが生命を信じないからと
「罰し」たりはしないし、
信じたからといって「褒美」をくれもしない。
生命はなにかの目的のために
褒美や罰を創り出したりはしない。
生命はプロセスなんだよ。」
(p.86)

確かに、
生命は罰も褒美も与えはしませんね。

神を生命に置き換えれば、
神に対する理解が大きく変わります。

そして、
ここで生命をプロセスと言いましたが、
それはすなわち、
神もプロセスだということになります。

そこで、「昨日の神」と「明日の神」の
5番目の重要な違いを語ります。

「5.「明日の神」とは、
単一の超弩級の存在ではなく、
「生命」という
とてつもないプロセスである。」
(p.87)

神がプロセスであるという見方は、
これまでの神の概念を大きく変えるものです。

それだけに、一部の人々にとっては
神に対する冒涜(ぼうとく)だ
と感じられることでしょう。

そのことについて、
神は次のように言います。

「そう、神の見方、理解の仕方についての
この変化は世界を救うことができる。
あなたがたの生命のあり方を
維持することができる。」
(p.87)

この神の見方の大きな変化が、
世界を救うポイントになるのです。

しかも、この考え方は
新しいものではないとさえ言います。

「あなたがたの仲間の科学者や哲学者は、
何世紀も前から同じことを言ってきた。
それどころか、こここそ
科学と哲学と宗教が出会う十字路だ。」
(p.88)

科学者や哲学者は、
以前からそういう考えを示している
と神は指摘します。

このことについては、
これ以上の詳細な説明はありません。

しかし、宇宙は同じもので造られている
ということは科学が示しています。

心理学では潜在意識というものを発見し、
それは深いところでつながっている
と言っています。

このように、すべては一体であり、
神と呼ばれるひとつのもの
ではないかと考えることができるのです。

もし、
そのことが受け入れられるようになれば、
私たちは個々の自分の利益だけを
考えることはできなくなります。

私とは全体だからです。

「自己保存の機能が働く。
あなたがたの細胞に組みこまれている--
生存--機能が、
ただちにそのような行動を排除するだろう。
本能的にそういうことを嫌うはずだ。」
(p.89)

他人のことを自分のこととして
考えるようになります。

地球環境を自分の身体のように
考えるようになります。

これまでの神の概念では、
私たち人間は被造物のひとつに過ぎません。

その考え方では、
私たちは個々にバラバラであり、
世界の危機を救えないのです。

「「昨日の神」は
人間が行きたいと言う方向へは
導いてはくれなかった。
平和も調和も幸福ももたらさなかった。
悟りの黄金時代も生み出さなかった。
涙と怒りと暴力と流血と、
筆舌に尽くしがたい苦悩と恐ろしい破壊を
地球に、世界中にもたらした。」
(p.90)

だからこそ、今、「明日の神」という
新しい神の概念が必要なのです。

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