すべて私たちの共同作業

すべて私たちの共同作業

こんにちは!
幸せ実践塾塾長の赤木あつしです。

「神との対話3」の一部を引用しながら
内容を解説するシリーズ。

今回は第14章の2回目になります。

前回は、中絶の是非についての話から、
広く殺人についての話になりました。

神は、
相手の意思に反して影響を及ぼすこと、
つまり殺すことはできないと言います。

しかしそう言われると、
じゃあ殺そうとしてもOKなんだ
ということになりかねません。

だって、もし殺せるとしたら、
相手が了承したということですから。

本質的な世界の話と現実の世界の話を
ごっちゃにすると
どうもわかりにくくなります。

しばらく混乱しがちですが、
もう少し神の話を聞いてから
考え直してみましょう。

まず神は、私たちの偽善ぶりを示します。

「たとえば戦争や死刑など、
相手の死を望む
ちゃんとした充分な理由があれば、
相手の意思に反して
ひとを殺すことはかまわない、と言う。
あるいは、
中絶をしているクリニックの駐車場で、
そこの医師を殺すとかね。
だが、自分の死を望む
ちゃんとした充分な理由がある
という者がいても、
彼らの死を助けてはやらない。
それは「自殺幇助(ほうじょ)」で、
悪いことだと言う!」
(p.304)

神は、
こういう私たちの社会(価値観)こそ、
狂気の沙汰だと言います。

その人が
死にたくないと思っているのに殺し、
死にたいと言っているのに殺せない。

何かおかしいと思いませんか?

中絶に反対する人は、
中絶推進派を殺して当然だと思う。

クジラの生命を助けたい人は、
クジラ漁をする人の生命を
危険にさらしてもかまわないと思う。

平和を願う人が、
基地工事を行う人を暴力的に阻止する。

すべて、自分の正義のためであれば
相手を損傷させてもよい
という価値観で行動しています。

それなのに、
もう回復の見込みがなく苦しむだけだから
死にたいと思う人の死を許さない。

相当の偽善者というか、
独善的と言えるでしょう。

そこで神は、
「そろそろ新しい見方をするときだ」
として、こう言います。

「わたしたちがすることはすべて、
お互いが共同して行っている。
わたしたちは、協力して現実を創造している。
あなたが妊娠中絶するなら、
わたしたちが中絶しているのだ。
あなたの意思はわたしの意志だ。
神聖なるものの個々の側面は、
他の側面に力を及ぼすことはできない。
ある魂が
べつの魂の意思に反して影響を及ぼすことは
不可能だ。
被害者はいないし、
したがって加害者もいない。」
(p.305)

私たちの現実からすれば理解できないけれど、
やはり互いの魂の了承がない限り
何ごとも起こらないと神は言います。

ですから、
被害者も加害者もいないのだと。

単に共同作業なのです。

なぜそうなっているのか?

「存在し、行為し、何かを所有する理由は
ただひとつしかない。
自分が何者であるかを言明することだ。」
(p.305)

私たちの人生の目的は、
自分が何者であるかを表現し、
それを経験することです。

それしかないのですから、
その現実の中で被害者や加害者として
何かを経験したとしても、
それもこの目的のためなのです。

その目的のために、
互いに共同して創造した出来事に過ぎない。

そう神は言っているのですね。

「わたしたちすべてが
共同して創造しているのだから、
誰かが
好ましいと思う行動方法を示してやれれば、
みんなの役に立つだろう。
あなたは道先案内人になり、
自分が創造したいと思う人生を示し、
手本として従うように
と他の者に勧めることができる。
それどころか、
「わたしは生命であり、道である。
わたしに従いなさい」
とだって言えるだろう。」
(p.305)

この世が共同創造の現実なら、
誰かが好ましい行動手本を示せば、
他の人を導くことができます。

最後のカッコ書きのセリフは、
言わずと知れたイエスの言葉ですね。

ここで語られた内容は、
実はこのシリーズの
様々な部分で語られています。

何度も何度も繰り返して、
同じ内容が書かれているのです。

それだけ、私たちには
理解しづらいということでしょう。

わかったようでわからない。

だから、事例が変わると
また新たな内容かのように感じる。

そういう核心部分なのです。

要は、私たちは「ひとつ」であることが、
最も基本的な部分になります。

その「ひとつ」のものが、
自分自身を体験的に知るために
この相対的な世界を創造した。

存在するのは「ひとつ」のものだけですから、
無制限であり自由です。

時空という縛るものが存在しないから
永遠でもあります。

したがって、
私たちが何をしようとすまいと、
生命は永遠です。

そんな自由な存在の私たちは、
この世で本当の自分を体験するために
様々な出来事を創造しています。

しかも、
一見すると別々に見える私たちも、
本当は「ひとつ」ですから、
相互がバラバラに行動することは不可能です。

したがって、
する者がいればされる者がいますが、
それもまた共同作業です。

そこに被害者も加害者もいないのです。

こういう新しい考え方をしませんか
と神は誘いかけています。

なぜなら、私たちがすでに
その段階に来ているからです。

今までの考え方を続けても、
同じことの繰り返しでつまらない。

誰かがまず一歩先に進んでみせれば、
他の人の手本になります。

さて、
誰が先に一歩を踏み出すのでしょう?

問われているのは、そのことだと思います。

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