知ることがスタートライン
- 2019.10.10
- 神との対話 完結編
こんにちは!
幸せ実践塾塾長の赤木あつしです。
「神との対話 完結編」の一部を
引用しながら内容を解説するシリーズ。
今回は第4章と第5章の1回目です。
世界は破滅の危機にある。
私たちは、
ようやくその認識を持ち始めました。
しかし、それは私たちの
「生存」が脅かされているのではありません。
私たち(魂)の生存は
保障されているからです。
したがって、人間の基本的な本能は、
「生存」ではないのです。
「人間の基本的な本能とは、
あらゆる人間の「真のアイデンティティ」を--
つまり、「神性」を表現することだ。」
(p.38)
簡単に言えば、神性とは「純粋な愛」だ
と神は言います。
私たちは、自分が神であることを
経験し、表現しようとしている。
それが基本的な本能なのですね。
「問題はあなたがたが生き続けるかではなく、
どのように生き続けるかなのだ--
これから二十年であろうと
二十分であろうとね。」
(p.39)
私たちの本質が魂だとわかれば、
生存は問題ありません。
生命は永遠ですから。
したがって重要なのは、
私たちがどう生きるのか
ということだけなのです。
そこで私たちが
どう生きようとしているかが問われます。
神は、
現在の物質的な形で存在し続けることを
多くの人は願っていると言います。
「ところが皮肉なことがある。
あなたがたは人類がこの生き方を続け、
もっと良くしていくことを望んでいる
と自分自身にも言っているのに、
多くのひとたちはそれを
とても難しくするような行動をしている。」
(p.41)
つまり、思いと行動がちぐはぐなのです。
どうしてそうなってしまうのでしょうか?
神は、
意図せず破壊的な行動をしてしまう点が
肝心だと指摘します。
「あなたがた人類は
集団的な生をどのように生きるか
という問題について「意図的」ではない。
あなたがたの多くは、
言うことと行うことが違っている。
それが、
人類が直面している最重要問題なのだよ。」
(p.41)
陽明学の
「知行合一」という言葉が示すように、
行動が伴わないということは、
本当の意味で知らないのです。
知っているつもりでいて、
意図的に行動していないのです。
ここから第5章に入ります。
「何が間違っているか」を知れば、
意図的に変えていくことができます。
「だが、
変えたいのは何なのかがわからなければ、
「ものごとを変える」ことはできない。
だから、何がうまくいっていないのかを
議論することはとても有益で、
ひととして改善したいと思うことは
何なのかがわかってくるだろう。」
(p.44)
私たちの社会は、大きく進歩してきました。
日本では、敗戦のどん底から立ち直り、
経済的な豊かさも手に入りました。
たしかに、以前より良くなっている
という見方もできます。
多少問題はあるとしても、
上手くいっているんじゃないか
とも言えるのです。
しかし、それでも今のままではよくない、
とニール氏は言います。
「そう、だが、それだけでいいのか?
グローバルな経験について言えるのは、
それでせいいっぱいなのか?
『昔ほど悪い世の中ってわけじゃない!』
って。
少なくともわたしたち人類は
ついに文明化した、と言いたくはないか?」
(p.45)
そう訴えて、
判断してもらいたいと言うのです。
また、
充分に良くなっていると言いたい人には、
次のようにニール氏は指摘します。
「たとえば、この二十一世紀、いまも
電気が使えないひとたちが十五億人以上いる、
という事実です。
そしてもっと大勢の、
十六億人以上のひとたちが
きれいな水を利用できない、という事実です。
さらにもっと多くの、
二十五億人以上のひとたちにはトイレがない、
という事実です。」
(p.45)
このように、
別の視点から世界を見るように示します。
こういう格差は、
単に不便だということだけでなく、
生命の危機に関わってきます。
清潔でない環境は、
抵抗力のない幼児や老人の
感染病による死亡率を高めています。
「いっぽう、
世界の最富裕層の八十五人は、
三十五億人--地球上の人口の半分ですよ--
をあわせたよりも
多くの富をもっているんです。」
(p.45 – 46)
この格差の問題を、
儲けた人が「悪い」わけじゃない
と見ることもできます。
慈善活動を盛んに行っている金持ちは、
けっこう大勢いますから。
「問題は個々人ではなく、
社会の制度なんです。
「システム」がどうできあがっているか、
です。
経済の構造と仕組みなんですよ。」
(p.46)
ニール氏はこのように言います。
私たちは、
このままでいいとも思っていませんが、
どうすればいいかがわかっていないのです。
神は、ニール氏の話を受けて
次のように言います。
「そういう状況が避けがたいほど明確に、
劇的なほど明らかに示しているのは、
だからこそ、
いまは前進するのに絶好のときだ、
ということだ。」
(p.48)
インターネットの爆発的な普及によって、
世界はとても近いものになりました。
誰もが簡単に
情報を手にできるようになりました。
この地球上で、
どんな問題が起っているのか、
知ることができるのです。
そこで神は、次のように語ります。
「それでは、
自分が知らない問題は解決できないことが
わかったのだね--
問題を知って、話し合うことは、
あなたがたにとって祝すべきことなのだよ。
なぜなら、問題と取り組み、
ついに解決策を生み出すための絶好の環境が
生まれるということだから。」
(p.48)
問題があることを知らなければ、
どんな問題かということを知らなければ、
変えることはできません。
私たちは今、
どう生きるかを見直す上で
スタートラインに立っているのです。
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赤木篤 (あかき・あつし)
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