優越という幻想を活用する

優越という幻想を活用する

こんにちは!
幸せ実践塾塾長の赤木あつしです。

「神とひとつになること」の一部を
引用しながら内容を解説するシリーズ。

今回は第15章の12回目です。

今回は、優越という幻想を
活用する方法になります。

「優越性という第九の幻想は、
ほかよりすぐれているものは何もなく、
同じく劣っているというのも
つくりごとであることを経験するのに
利用できる。」
(p.179)

そもそも差はないのです。

なぜなら、本質的には
ひとつのものしか存在しないから。

その本質を体験するためには、
優越があるという幻想が必要だったのです。

「神から離れた(apart)と想像しなければ、
自分を神の一部(a part)と
感じることはできない。
 言い換えれば、
わたしから離れなければ、
わたしが見えない。」
(p.180)

私たちが神と等しいということは、
神から離れてみて初めてわかることです。

最初から神と等しいままでいたら、
等しいということすらわからないのです。

「そこであなたがたは
優越性という幻想を創造した。
自分があらゆるものと等しいことを
知るために。
つまり、何ものにも優越していないことを
知るために。」
(p.180)

神と等しいということ、
神と一体であるということを知るには、
分裂して違うものにならなければなりません。

「神との一体性は、一体性の欠如、
つまり分裂が可能な場でしか経験できない。」
(p.180)

つまり、幻想世界が必要なのです。

「優越性という考え方には、
ほかにも利点がある。
人生の条件や環境よりも
自分のほうがすぐれていると想像すれば、
条件や環境よりも大きな自分を経験できる。」
(p.181)

このことは、
前の条件という幻想の話の中で出てきました。

「否定的な条件や環境にぶつかったとき、
あなたは自分自身のすばらしい部分を
呼び出すことができる。
それを勇気と呼ぶひともいる。
だから優越性という幻想は、
物質的な領域での
人生と呼ぶ、もっと大きな幻想のなかで
暮らしているときには、とても役に立つ。
否定的な環境から脱し、
これを克服する力を与えてくれる。」
(p.181)

私たちの人生そのものが幻想です。

その幻想の中で、
くじけてしまいそうな条件と出合った時、
私たち自身の方が優れていると考え、
それを克服する力とすることができます。

優越性の幻想を、
そのように役立てることもできるのですね。

本質的には、
条件より私たち自身が優越している
ということもありません。

私たちは一体なのですから、
条件も含めてひとつのものなのです。

ですから神は、このように言います。

「あなたはわたしである。
わたしはあなたである。
わたしはあなたのなかに入り、
あなたとなり、あなたを通じて存在する。
あなたのなかに、わたしの存在がある。
 あらゆるひとのなかに、
あらゆるもののなかに。
 したがって、あなたがたのなかに
ひとよりすぐれた者はいない。」
(p.181 – 182)

これが本質です。

私たちは神の部分とも言えますが、
同時に全体を内包しています。

したがって、
誰かより優れているということは
本質的にあり得ないのです。

優越性の幻想は、
私たちの本質を体験するために
私たちが創造したものでした。

しかし神は、
その取り扱いに注意するようにと言います。

「だが、あなたが
人間の苦痛や苦しみを回避したいと思うなら、
この優越性という幻想は非常に危険なものだ
ということを言っておかなければならない。
 すでに言ったように、互いとの一体性、
そして神との一体性を経験すれば、
痛みや苦しみは回避できる。
この一体性を否定し、
さらに大きな分裂を生み出すのは、
優越性という幻想である。」
(p.182)

他より優越しているという考え方は、
とても魅惑的なものなのです。

その魅力のために、
つい自分の方が優れていると考えてしまう。

しかし、その瞬間に私たちは、
一体性を捨てて分裂に浸っているのです。

だから、
より大きな分裂を生み出す危険性があり、
注意しなければならないと神は言うのです。

「この幻想はとても強力だから、
気をつけなさい。
深く完全に理解しておく必要がある。」
(p.182)

私も、他人に何かを教えたり、
アドバイスすることがあるのですが、
そういう時、
このことを肝に銘じないといけませんね。

ついつい上から目線になりがちですから。

私たちの社会システムでは、
この優越性という考えがはびこっています。

宗教、国家、人種、性、政治、経済・・・。

あらゆるジャンルで、
あっちよりこっちが優れていると考え、
差別する心を助長してきました。

そうして劣悪なものを創り出しては、
その劣悪さによって苦しんできたのです。

「このくり返しを断ち切る方法がある。
 幻想を幻想として見ることだ。
わたしたちは一体であることを知り、
理解することだ。
人類も生命のすべてもひとつの場だ。
存在するすべてだ。
したがって、
他より優越しているものは何もないし、
あなたよりすぐれているものも、何もない。」
(p.183)

幻想を幻想として見抜くことが、
効果的な解決策になります。

チューリップよりバラが
優れているのではありません。

単に違いがあるに過ぎないのです。

そして、私たちは形を変えながら、
溶け合い、混ざり合い、
また別れては形作る存在です。

全体で1つの生命なのです。

「これが真実だと心に決め、
そのとおりに行動すれば、
経験のなかで実現することができる。
ふれあうすべての生命に、
美と驚異を見ることだ。
それぞれがすばらしく、それでいながら、
他のもの以上にすばらしいものはない。」
(p.184)

まずは、
この考え方を受け入れると決めることです。

その考え方をもとに、
言葉を発し、行動することですね。

そうすれば、
それを経験するようになるのです。

「優越性は幻想であると知れば、
劣等生もまた幻想であることがわかるだろう。
そのとき、
あなたがたはお互いと、そして神と
等しいことの驚異と力を感じるだろう。」
(p.184)

優越性という幻想によって、
私たちの本質に気づく瞬間です。

だから神は、
次のことを覚えておくようにと言います。

「--あなたがたの考えが
大きくなればなるほど、
経験も大きくなるだろう。」
(p.185)

優越性という幻想は、
私たちはもっと大きな存在である
ということに気づかせ、
体験させてくれるものです。

なぜなら、私たちは神と一体なのであり、
無限である神そのものなのですから。

私たちはいつか、
その一体性を体験するようになります。

そのことを神は、
約束してくれているのです。

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