抑圧が性犯罪を助長する (18禁)

抑圧が性犯罪を助長する (18禁)

こんにちは!
幸せ実践塾塾長の赤木あつしです。

「明日の神」の一部を
引用しながら内容を解説するシリーズ。

今回は第23章の1回目です。

「新しい霊性」の時代の
政治、経済、教育、人間関係について
神は語ってきましたが、
この章では性について語ります。

「「明日の神」は、性的表現は
「生命/人生」の祝祭であることを
明確にするだろう--。」
(p.392)

性については、
恥ずかしいという考え方が広まっています。

公の場で話題にすることもタブー視され、
堂々と語れば変質者扱いされかねません。

しかし神は、
これはおおっぴらに祝うべきものだ
と言うのですね。

「「新しい霊性」の時代には、
人間の性は本来そうあるはずのとおり、
喜ばしい生命の祝福として、
輝かしい神性の表現として経験されるだろう。
自発的に自分に課したもの以外は、
どんな気恥ずかしさも恥辱感も
罪悪感もなしに、
どんな種類の制約や制限もなしに、
経験されるだろう。」
(p.395)

性器を含めて裸を見せることは、
汚らわしいと言われます。

生命の誕生を司る機能が、
どうして汚れていることになるのでしょう?

男性は上半身裸でも何も言われませんが、
女性は逮捕されてしまいます。

乳首がわいせつなのだとか。

赤ちゃんの生命を育む機能が、
どうしてわいせつになるのでしょう?

同性愛もそうです。

子どもをつくる以外の目的での性行為は、
恥ずべきことなのでしょうか?

ただお互いが気持ちの良いことをして、
互いに愛し合う行為が、
関係のない他人から否定され、
批判非難されるべきことなのでしょうか?

新しい霊性の時代には、
そういう考え方はすべて払拭される
と神は言います。

性は喜ばしいことであり、
讃えられるべきことだからです。

たとえ頻繁にセックスする人でも、
神はそれを否定しません。

「宇宙に生きるもので
神のコミュニティの外にいるものなんて、
誰もいない。」
(p.398)

セックスが大好きで頻繁に行うと、
エネルギーが枯渇して
霊的な進歩が遅れる
というようなことを言う人もいます。

しかし神は、
それは矛盾していると指摘します。

「生命/人生の目的は進歩することだが、
生命を創造し、愛を表現する肉体的な行動が
進歩の可能性を阻(はば)むとしたら、
それは宇宙の仕組みとしては
とんでもない欠陥ではないか?」
(p.399)

何かを否定することで、我慢することで、
進化成長できるなんてことはないのです。

「性的な表現が
霊的(スピリチュアル)な目覚めを妨げる
というのは真実ではない。
それがどんなにひんぱんでもね。
何かをあまりに強調しすぎると
バランスが崩れて、エネルギーが枯渇する
というのは、ほんとうだ。」
(p.399)

「そこに気づいたのがブッダだ。
彼は放縦を通じては悟りは開けないが--
しかし禁欲や苦行を通じても
悟ることはできないということを経験した。
じつはこの二つの中間、
すべてがバランスのとれた
中庸(ちゅうよう)を通じて
ブッダは悟りを開いた。」
(p.399)

やり過ぎが問題になるのは事実ですが、
それはセックスだからではありません。

仕事、食事、飲酒、スポーツ、・・・。

修行でさえやり過ぎはバランスを崩し、
エネルギーが枯渇することにつながります。

ここで神は、
セックスの本質について語ります。

「セックスは相乗的なエネルギーの交換だ。
出会った二人のあいだの
エネルギーの交換であり、
問題は二人がセックスしたかどうかではなく、
どんな質のエネルギー交換をしたかだ。
どんな相乗的なエネルギーの
交換が行われるか、ということだよ。」
(p.401)

セックスの本質とは、
2人の間のエネルギー交換なのです。

したがって、肉体的に結合することだけが
重要なのではありません。

「二人の人間が出会ったのに
エネルギーの交換をしない、
ということはありえない。
自然に交換は起こる。」
(p.401)

どんな人との出会いの中でも、
セックスをしていると言えるのです。

私たちは「セックス」と言うと、
何か特別なものだと考えてしまいます。

特別だからこそ、
生涯の伴侶のためにのみ行うべきである
などと考えがちです。

神はいつものことですが、
セックスに関しても「すべき」とか
「すべきでない」というルールを示しません。

それは、
私たちが自由に決めることだからです。

何を選択する(決める)かによって、
私たちは自分がどんな人間かを
宣言する(表現する)ことになります。

ニール氏は、
自分の答えだとして次のように言います。

「わたしは、わたしと性的経験をしたい
という欲望をもたないひととは
性的経験をしない人間になりたいです。
ひとに自分との経験を決して強制せず、
相手が成人していなかったり、
成熟していなかったり、
感情的に癒されていなかったり、
そういう決断ができるほど
精神的に安定していない場合には、
性行為に誘うことさえ決してしない人間に
なりたいです。
それから性行為について相手との合意を守り、
それについて誠実であると
信頼してもらえる人間になりたいですね。」
(p.402)

私も、そういう人間でありたいですね。

ニール氏は、
他の人たちもそうであってほしいと言います。

レイプなど性的被害にあう人のことを思うと、
私も同感です。

しかし、神は次のように言います。

「いや
誰もがそういう人間にはならないだろうな。
あなただって、
いつもそういう人間だとは限らないだろう。」
(p.403)

たしかにそうかもしれませんが、
そうなってほしいという希望はあります。

では、どうすればいいのでしょう?

神は次のように答えます。

「もっと偉大な自己認識をもつこと、
それにもっと完璧に
生命/人生の目的を理解することだ。」
(p.403)

根本的な変化は、
本当の自分に近づくことによってしか
なしとげられないのです。

神は、今の社会に性犯罪が多い理由を
次のように言います。

「それは性的抑圧が充満しているからだ。
性的抑圧のあるところには、
きっと性犯罪や性的機能不全があるんだよ。」
(p.403)

カトリック教会で、
神父の性的な問題は多々報告されています。

わいせつだからと表現の自由を抑圧すれば、
それだけ性犯罪を助長することになります。

「だから、結局は性的行動をめぐって
もっと多くの怒りや恥辱や罪悪感が生まれ、
こそこそと「隠しだて」するように
なるだけでしょうね。」
(p.405)

ニール氏はこのように言って、
今の状況を嘆きます。

「市民的な被害がないなら、
市民法を制定したり
施行したりするべきではない、
という考えを推し進めたほうが、
人類のためだろうな。」
(p.406)

無用な規則によって抑圧されることで、
かえって問題が発生しているという可能性を
検討してみるべきなのです。

このことは、売春に関しても同様です。

現在、
ベルギー、ドイツ、オランダ、スイスでは、
売春は合法だとニール氏は言います。

日本でも、今は非合法ですが、
しかし暗黙の了解で合法的に
性サービスを提供する施設はあります。

神は、このことから次のように言います。

「それでは、売春は倫理的な問題なのか、
それとも地理的な問題なのか、どっちだね?」
(p.406)

大麻もそうですね。

科学的には
常習性も健康被害もタバコより少ない
とはっきりしています。

一部の国や地域は、
大麻を合法化しています。

するとこれは、倫理的な問題なのか、
それとも地理的な問題なのか、
いったいどっちなのでしょう?

答えを出すのは私たちです。

私たちがどこへ進みたいかによって、
答えを出さなければならないのです。

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赤木篤 (あかき・あつし)


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